東京都墨田区横網(よこあみ)にある、東京で唯一野球のグローブを製造販売している”東駒スポーツ”さんをレポートしてまいりました。すみだ3M運動の”工房ショップ”の認定を受けています。
お店に入ると、どこか懐かしい匂いがしました。小学生の頃、暗くなるまで夢中になった草野球を思い出しました。グローブ革の匂いは昔と変わりません。ここで製造されているのは基本的には硬式用で、内野用、外野用、ファーストミット、キャッチャーミット、工房直販している自社ブランドグローブの”東駒”と”BULL”が、ずらりと並んでいます。既存のグローブから、オーダーメイドでオリジナルの一点モノも作ってくれる。野球少年少女からプロまで幅広く愛用されている。
キャッチ―ミット
ファーストミット
戦後あたり約70年前のグローブ
さて、工房の様子です。
戦後、東京でも工房が多くあったとお聞きしましたが、奈良県にもたくさんあったそうです。やがて、大量生産時代になり海外生産に移行していきます。そうなれば跡継ぎが居なくなるのは当然で、ほとんどの工房は閉鎖に追い込まれます。アパレル、鞄、靴なども同様で、個人的にも人ごととは思えず、胸が痛くなりました・・・・そんな中、まだ若い人達がものづくりに打ち込み、野球好きのプレイヤーに夢を与え続けようと、小さいながらもコツコツと制作しています。時代は変わり、大量生産大量消費から個性的で大事に永く使う時代です。スポーツの世界も同じだと思います。プレイヤーの夢は作り手の夢でもあります。胸が熱くなってきました。東駒スポーツ、墨田のモノづくりはこれからも続きます。
すみだ3M運動のHPもリニューアルしました。
取材者:HIS-FACTORY 中野